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SOSHI BLOG

誰もが誰かのALLYになれる

台湾で同性婚容認へ「婚姻は子どもを産むことを前提としていない」

台湾で、同性婚が認められていない現行の民法は「違憲」と判断され、2年以内に修正することが命じられました。

 

以前、明治大学で開催されたワークショップ「台湾における婚姻平等化に向けた法改正の動き」の内容をブログにまとめましたが、その最後に司法院大法官が3月に憲法法廷(口頭弁論)を開き、憲法解釈を行うことを決定しました」と書きました。その憲法法廷で今日5月24日、同性婚が認められていないことは「違憲」と判断されたことになります。

また、立法機関が2年内で法律の修正または制定をしなかった場合、民法の婚姻は自動的に同性にも適用され得ることになるそうです。

 

AFPBB報道よると、今回の判断は14人の大法官のうち10人以上の賛成が必要でしたが、反対に回ったのは2名のみだったそうです。

 

 

婚姻は子どもを産むことを前提条件としていない

 

今回の判決の要旨をEMA日本がまとめてくれています。

 

同性婚を認めたとしても、異性婚を前提としてきた社会秩序が変わってしまうわけではない。むしろ、婚姻の自由を同性カップルにも広げることで、社会の安定が強化されるであろう。同性愛者であれ異性愛者であれ、愛する人と肉体的にも精神的にも一緒にいたいと思う気持ちやその必要性は変わらない。婚姻は人間の尊厳を擁護し、健全な個性を育むために重要である。

 

我が国(台湾)においては、同性愛者は社会から否定されてきた。それゆえ、彼らは社会から隔離され、孤立し、事実上および法律上の差別に苦しめられてきた。また、社会の偏見により、彼らが民主的な方法で法的な不利益を改めることも困難であった。

 

民法の婚姻規定は、子どもを産むことを前提条件とはしていない。婚姻した一方が子どもを作れないからといって婚姻が無効になることもなく、離婚の理由にもならない。子どもを産むことが婚姻の基本的な要素であるとは全く言えない。ゆえに、自然な妊娠によって子どもを授かることができない同性カップルについても、そのことを理由に婚姻を認めないことは、合理性を欠く。

 

同性婚が認められても、同性カップルは異性カップルと同様、婚姻中も離婚後も権利と義務を負うのであり、社会の基本的倫理は不変である。社会的倫理に影響することを理由に同性婚を認めない、つまり同性カップルの人たちに異なる扱いを認めることは、全く合理性を欠き、憲法の定める平等の原理に反するものである。」

 

すばらしい判決文です。

 

誰もが平等に婚姻制度を利用できるために

 

婚姻の平等化に関して、具体的な行動が起きたのは1986年。あるゲイカップルが立法院に対して婚姻制度の創設を請願した所、「同性愛は公序良俗に反するので認められない」と回答されたそうです。

そこから31年、アジア初の婚姻の平等化に向けて、台湾はまた大きく一歩を踏み出しました。

 

同性婚が認めれらていない現行の民法違憲とされたことで、台湾は次のステージに進んでいきます。前回のイベントで登壇されていた許(キョ)さんは「同性婚」という言い方ではなく「婚姻の平等」を目指すとお話ししていました。

同性婚という言葉を使うと、同性以外の性別を排除するかたちになってしまいます。同性の婚姻ではなく、婚姻の平等に力点を置きました。」

 

今回の憲法解釈では"同性カップルが現行の民法では法的に保障されていない"ことが違憲という判断でした。今後は、セクシュアリティにかかわらず、誰もが平等に婚姻制度を利用できるための法整備が進んでいくことになると思います。

 

日本でも議論を加速させていきたい

 

日本を見てみると、朝日新聞世論調査では、同性婚を法律で認めるべきかについて、「認めるべきだ」が49%と、「認めるべきではない」の39%をやや上回っています。

 

また、女性では「認めるべきだ」が54%と過半数を占めていたり、18~29歳、30代では容認派が7割に達しています。(60代では「認めるべきだ」「認めるべきではない」がともに42%、70歳以上では「認めるべきではない」が63%と、年代のギャップが大きく出ています)

 

あるテレビ番組同性婚について取り上げられた際に、出演していたデヴィ夫人が「愛し合うのは認めますよ。結婚は自然の摂理に反すると思う。結婚は子孫を残すことですから、それに反します」と同性婚に反対したことが報じられました。

 

今回の台湾の判決文の中にもある通り、「結婚は子孫を残すためのもの」という考えは、子どもを持たない・持つことができない異性カップルはどうなるのかとか、シングルで子どもがいる人、高齢で結婚した人、いろんなものを見落とすことになります。婚姻した一方が子どもを作れないからといって婚姻が無効になることもなく、合理的ではありません。

 

また、「自然の摂理」という話もよく出ますが、自然界ではライオンやキリンやイルカなどなど、数多くの動物で同性愛関係が確認されています。例えば雄同士のペンギンで子育てをしていたり、性的指向の話ではありませんが、ファインディングニモでおなじみのカクレクマノミは雄から雌に性別が変わったり、自然界でも「性のあり方」は様々なのです。

 

まだまだ日本では同性婚についての議論が十分にされているとは言えません。

アジア初の婚姻の平等化を目指して、台湾の大きな前進を祝福すると共に、日本での議論も今後もっと加速させていきたいと思います。

 

 

プロフィール

松岡宗嗣(Soshi Matsuoka)

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1994年名古屋市生まれ。オープンリーゲイの大学生。NPO法人ReBitスタッフ。LGBT支援者であるALLY(アライ)を増やす日本初のキャンペーン「MEIJI ALLY WEEK」を主催。SmartNews ATLAS Program

Twitter @ssimtok
Facebook soshi.matsuoka

 

 

「同性愛について違和感はあるけど、嫌いという訳ではない」という人こそ考えて欲しい"無意識のうちの嫌悪"

Dictionary.comが選んだ今年の単語2016が「Xenophobia:ゼノフォビア、外国人(異なる文化への)嫌悪」だったというニュースが記憶に新しいです。
 
「〜フォビア」という言葉、日本語ではよく「嫌悪」と訳されますが、恐怖症だったり、憎み嫌うこと、強い不快感を持つことを表しているようです。
 
ホモフォビア:同性愛嫌悪」や「トランスフォビア:トランスジェンダー嫌悪」は未だ世界中で確認されています。もちろん日本も例外ではありません。
 
「嫌悪」とは何なのでしょうか、少しでも減らしていくために私たち一人一人に出来ることは何なのでしょうか。
 

国際反同性愛嫌悪・トランスジェンダー嫌悪の日

 
5月17日はIDAHOT(International Day Against Homophobia and Transphobia:国際反同性愛嫌悪・トランスジェンダー嫌悪の日)です。
 
1990年の5月17日に世界保健機関(WHO)が同性愛を精神疾患のリストから外したことを記念して、この日を「同性愛嫌悪やトランスジェンダー嫌悪に反対する国際デー」と位置付けました。現在も世界中で様々なアクションが行われています。
 
日本では「多様な性にYESの日」という名前で記念日として認定されているそうです。
 
 
 

同性愛嫌悪による迫害や事件

 
実際に以前まで同性愛は精神疾患として扱われていたり、多くの国で同性愛は犯罪とされていました。
 
1933年からのナチス・ドイツ下では同性愛者は強制収容所に送られ、迫害されていました。(その時に付けられた識別胸章がピンク色の三角形だったため「ピンクトライアングル」と呼ばれ、現在では反対に、性的少数者の権利を象徴するシンボルとして使われています。)
 
世界を見渡すと、現在でも同性愛の迫害が行われている場所は多くあります。昨年の6月、アメリカ、フロリダ州オーランドにあるゲイクラブで銃撃事件がおき、約50人が死亡しました。
 
つい先日もロシア南部のチェチェンで100人以上の男性同性愛者らが拘束され、少なくとも3人が死亡したと報じられています。
 

無意識のうちの嫌悪

 
こうして見ていると、同性愛嫌悪というのは主に宗教などによって対立が起きている諸外国での話であって、日本にはあまり関係ないと思う人がいるかもしれません。
 
確かに日本では先ほどあげたようなニュースを普段目にすることはあまりありません。
しかし、ゲイ・バイセクシュアルの男性5731人を対象にした調査では、自殺を考えたことがあると回答した人の割合が約60%だったり、2015年の8月に一橋大学法科大学院に通っていたゲイの大学院生が、自身のセクシュアリティを第三者に暴露される「アウティング」を理由に自殺してしまい、現在も遺族による裁判は継続中です。
 
このように、偏見による社会からの「嫌悪」によって、当事者が自らを死に追いやってしまったり、居場所を失ってしまう事例が日本でもまだまだ起きているのです。
 
 
ただ、「嫌悪」という言葉について考えたとき、もしかしたら「同性愛について違和感はあるけど、強い憎悪や不快感を持っているわけではない」「むしろ嫌悪は良くないことだ」と思っている人も多いのではないかと個人的には感じています。
 
この「違和感」について、ぜひ考えてみてほしいです。
 

「気づく」ことができれば「変わる」こともできる

 
よく最寄の駅前の牛丼チェーンで弁当を買って帰ることがありますが、最近は外国人の従業員の方が以前より多くなってきていると感じています。
 
ある時、店員さんに日本語があまり通じず、なかなか注文したいメニューが伝わらなかったり、出てくるはずのものが出てこなかったり、弁当のセットのものが入っている袋をレジに置き忘れたりということが重なったことがありました。
 
しかし、店員さんは私が置き忘れていた袋には目もくれないような印象で、その時、私の中のどこかで「結局外国人は…」という感情が芽生えてしまっていたのです。
 
こんなことを偉そうに述べていること自体恥ずかしい気持ちになりますが、店員さんの対応が「いつも通りじゃなかった」ことと「外国人(だと勝手に判断している)」ことはもちろん全く関係ありません。
そもそも、その従業員の方はまだ働き始めて数日なのかもしれませんし、そもそも、もしこの店員さんが日本人(だと勝手に判断している)だったら良かったのかと聞かれると全くそんなことはありません。
 
結局自分の中にも、誰かをカテゴリー化して差別してしまう感情があったことに気づいてしまいました。
しかし、同時に「気づく」ことができるということは「変わる」こともできるんだということを実感しました。
 

いつでもアップデートし続ける姿勢

 
誰でも、無知や偏見に基づく、自分自身も気づいていないような無意識的な嫌悪はあるのではないかと思います。
 
5月15日の西日本新聞には「女装して自転車で疾走する中年男が出没」というニュースが報じられました。現在は記事が削除されていますが、内容には「14日午後5時ごろ、福島県糸島市神在で、女装した男が出没しているのが確認された。(中略)エプロンのような服を着て女装し、銀色か白色の自転車に乗っているという。」と書かれていました。
 
何もしていないのに、”中年の男性”が"女性の服装”を着て”自転車に乗る”ことは「不審者」になるというのは、これは明らかな「嫌悪」です。しかし、それを容認してしまっている社会による無意識のうちの「嫌悪」は見落とされがちだと私は思います。
 
LGBTの権利を保障するなら『LGBTが嫌いだ、気持ち悪い』と言う権利も保証しろ」という声をよく耳にします。
個人間の付き合いの中では性格が合わない人もいると思います。好きな人もいれば嫌いな人もいる。しかし、何かのカテゴリーや属性で「嫌い」と言うことはヘイトスピーチです。それは思考の停止、分断につながります。思考を止めることは楽です。ただ、それと同時に誰かを切り捨てることにつながってしまう可能性もあります。
 
自分のたった一つの言葉や行動で、無意識のうちにどこかで誰かを傷つけている可能性がある。それは誰にとっても同じだし、私たちは常にそれと付き合っていかなければいけません。
 
しかし、そう思えるスタンスがあれば、きっと「気づいた」ときに「変わる」ことができる。そのためには、知識やいろんな価値観の人たちとの出会いも必要になってくると思います。
属性で人を判断しないよう、自分の中にある、何かに対する無意識のうちの嫌悪と向き合い続け、常にアップデートしていく姿勢を「良い」と思う人がひとりでも増えていくと良いなと思いますし、私も続けていきたいです。

東京レインボープライド2017「フェスタ・パレード」について取り上げた記事まとめ

5月6日(土),7日(日)に開催された東京レインボープライド「フェスタ・パレード」について取り上げた各社記事をアーカイブ

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毎日新聞

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東京レインボープライド「多様な性」アピール

 

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「"普通の人かLGBT"じゃない」世界がもっとカラフルに見えてくるきっかけをくれた"東京レインボープライド"とは

LGBT」という言葉を知った頃、自分と異なるセクシュアリティの人と出会う度に「この人はどんなセクシュアリティなんだろう」と、いつも気になって仕方がなかった。そして、そんなことはどうでも良いんだと気づくまでに、私はだいぶ時間がかかった。そう思えるようになったきっかけは、3年前の「東京レインボープライド」だった。
 
 
セクシュアリティはその人を構成する要素のひとつにしか過ぎない。それでも、そのたったひとつの要素が社会から「普通じゃない」とされてしまうことで、自分らしく生きることができなくなってしまうことがある。
どんな性別を好きになるか、ならないか、自分の性別をどう思っているかは、LGBTLGBTではないかに関わらず全ての人が持っているひとつの属性だ。そして、本来それは「普通の人とLGBT」とか、「LGBTとそれ以外」に分けるものではない。セクシュアリティはグラデーションのようになっている。
 
誰もが多様な性のあり方の一つで、自分という存在にプライドを持って生きていける。そんなひとりひとりの存在を「Happy Pride!!」の掛け声と共に、渋谷の街を歩きながら「楽しく」可視化していくイベント「東京レインボープライド」が、今年も5月6日(土)、7日(日)に開催される。
 
 
ゴールデンウィークをレインボーウィークに
 
 
東京レインボープライドのメインイベントである「フェスタ・パレード」は、ゴールデンウィーク最後の6日(土)、7日(日)に渋谷の代々木公園イベント広場で行われる。
 
昨年度の動員数は約7万人。今年は10万人が見込まれている東京レインボープライド。その最大の魅力は、やはり最終日の「パレード」だ。
 

f:id:soshi-matsuoka:20170504170247j:plain(東京レインボープライド2016)

 
華やかに彩られたフロートと呼ばれる山車に先導され、盛り上がる音楽と共に、レインボーの服やフェイスペイントなど、カラフルな思い思いの格好で渋谷と原宿の街を歩く。
特に、渋谷といえば一番最初に思い起こされる「スクランブル交差点」を通過するのは普段なかなか経験できない貴重な体験だ。
 
 
そもそも、なぜこうした「パレード」が開催されるようになったのか。この話は1969年のアメリカまで遡る。
 

Hairpin drop heard around the world

 
"Hairpin drop heard around the world” ヘアピンの落ちる音が世界中に響き渡った。
 
1969年6月28日、アメリカで差別や弾圧に苦しめられていたLGBTが立ち上がった「ストーンウォールの反乱」。最初に警察官に投げつけられたのは、ある一人の"女装したゲイ"の「ヘアピン」だったという逸話がある。
 
その1年後に反乱を記念して行われたデモが、今日の「プライドパレード」のはじまりと言われている。ヘアピンが落ちる音が響き渡るように、いまや世界中の至るところでプライドパレードは毎年開催されている。
 
これだけ世界との距離が近くなり、同時に分断も起きている今の時代に、国境も越えて、同じ方向を向いて、同じ人間として自分たちの存在を祝福しあう。世界の大きな流れの息吹を感じる機会はなかなかないと思う。
 

「カラフルな格好でインスタに写真をあげたいから」でも良い

 
東京レインボープライドの会場では、毎年様々なブースが出展されている。年々その華やかさは増していて、例えば、GoogleマイクロソフトYahoo!ミクシィ、freee、ライフネット生命資生堂野村證券アクセンチュアIBMリクルート、丸井などなど、誰もが聞いたことがあるのではないかという企業のブースは、初めて来る人でもきっと楽しめるものが多いと思う。
 
今年は自治体として渋谷区もブースを出す。また、今年初めてドン・キホーテもブースを出展し、オリジナルのレインボーグッズを販売する予定だ。それを身につけてパレードに参加するのも良いかもしれない。
 
日差しが強いと喉も渇く。チェリオコーポレーションのブースでライフガードをもらったり、飲食ブースの中でも特に、エスニックな料理がとても美味しいirodoriでお昼ご飯を食べながら企業以外のブースも回ってみたい。
 
疲れたら休憩できるようなブースもある。いろんなセクシュアリティの人と話をしてみると、きっと東京レインボープライドをより楽しめると思う。
 
 

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毎年パレードの日のラストを彩るスペシャルライブ。今年のアーティストは「中島美嘉」さんに決定した。「偏見や差別のない、様々な幸せの形を尊重し合えるムーブメントが広がっていく事を強く願っています」とコメントを寄せてくれている。
 
お祭り気分でふらっと参加できる東京レインボープライドは、もちろん参加するのにセクシュアリティは不問。LGBTや性の多様性に関心のある人もそうでない人も、ただ「面白そうだから」でもいいし「寄ってみた」だけでも良い。「カラフルな格好でインスタグラムに写真をあげたいから」という理由でも、「ゴールデンウィーク最終日、することが何もない」からでも全く問題ない。いろんな人がそれぞれの楽しみ方ができるイベントになっている。
 
東京レインボープライド、フェスタ・パレードは5月6日(土)、7日(日)に代々木公園イベント広場で開催。詳細は東京レインボープライドの公式WEBサイトから確認できる。
 

自分の目の前に広がる世界は、以前より確実に色鮮やかでカラフルなものになっている

 
自分がゲイなんだと気づき始めた小学校の頃、違う学年に男性として入学して、自分のことを女性だと思っている人がいることを知った。でも、自分とは関係のないことだと思っていた。
ゲイは笑われる存在なんだと思い込んできた18年間が過ぎて、LGBTという言葉に出会ってすぐのときも、その言葉が自分と関係のあることだとは思わなかった。
 
高校を卒業し上京してきて、たまたま参加した東京レインボープライド。自分と異なるセクシュアリティの人にたくさん出会った。パレードを歩くカラフルな人たちを見て、この時も「この人たちはどんなセクシュアリティなんだろう」と気になって仕方がなかった。
 
そこから、いろんな人に出会って話を聞いて、自分を含むそれぞれの困りごとを知って、社会の構造にも触れた。同時に、ひとりひとりがその人自身の生き方や幸せのあり方について考え、時には躓きながらも大切に毎日を生きていた。
 
いつの間にか、目の前にいる人と話すときに「この人はどういうセクシュアリティなんだろう」と考えることもなくなった。
 
自分の目の前に広がる世界は、以前より確実に色鮮やかでカラフルなものになっている。
 
 

プロフィール

松岡宗嗣(Soshi Matsuoka)

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1994年名古屋市生まれ。オープンリーゲイの大学生。NPO法人ReBitスタッフ。LGBT支援者であるALLY(アライ)を増やす日本初のキャンペーン「MEIJI ALLY WEEK」を主催。SmartNews ATLAS Program

Twitter @ssimtok
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東京オリンピックに関わる企業「LGBT施策」が必要な理由

 
2020年東京オリンピックパラリンピックを前に、こうしたLGBTに関する企業の施策が今後もっと増えていくことになりそうです。その理由のひとつは、3月24日に東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が策定した「調達コード」です。
 

オリンピック憲章「性的指向による差別の禁止」

 
「調達コード」とは、東京オリンピックパラリンピックに関係する物品やサービスなどをどこから調達するかというガイドラインのようなものです。
調達する先の企業もこのガイドラインに沿っている必要があり、その「企業」というのは、商品を製造していたりサービスを提供している企業だけでなく、例えばその材料を作っている企業や、ライセンスを受けている企業まで、いわゆるサプライチェーン全体に関わってきます。
 
では何故、その調達コードが企業のLGBT施策に関わってくるのでしょうか?
 
それは国際オリンピック委員会が定めるオリンピック憲章に「性的指向による差別の禁止」が明記されており、オリンピックの開催国はこれに準ずる必要があるからです。
 
3月24日に承認された「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 持続可能生に配慮した調達コード」では、性的指向性自認に関わる部分として以下の記述があります。
 
組織委員会は、「このオリンピック憲章の定める権利および自由は、人種、肌の色、性別、 性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自やその他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない」というオリンピック憲章の理念を強く支持する。」
 
差別・ハラスメントの禁止
サプライヤー等は、調達物品等の製造・流通等において、人種、国籍、宗教、性別、性的指向性自認、障がいの有無、社会的身分等によるいかなる差別やハラスメントも排除しなければならない。
 
社会的少数者(マイノリティの権利尊重)
サプライヤー等は、調達物品等の製造・流通等において、民族的・文化的少数者、性的少数者LGBT等)、移住労働者といった社会的少数者(マイノリティ)の人々の権利を、他の 人々と同様に尊重し、それぞれの特性に応じたプライバシー保護にも配慮しつつ、これらの 人々が平等な経済的・社会的権利を享受できるような支援に配慮すべきである。
 
雇用及び職業における差別の禁止
サプライヤー等は、調達物品等の製造・流通等に従事する労働者について、人種、国籍、 宗教、性別、性的指向性自認、障がいの有無、社会的身分等による雇用や賃金、労働時間その他労働条件の面でのいかなる差別もしてはならない。

 

つまり、東京オリンピックに関わる物品やサービスなどを調達(購入)する際は、この基準=調達コードを守っている、性的指向性自認による差別・ハラスメントを禁止している企業から集める必要があります。
しかも、製品を供給している企業だけでなく、その材料を作っている企業やライセンスを受けている企業など、関連企業全てに当てはまります。
 
具体的にどういうことが必要になってくるかを考えてみると、例えば性的指向性自認に関わる差別を禁止することを就業規則に明記したり、社内でLGBTに関する研修を実施したり、業界内でガイドラインを整備などが挙げられます。冒頭のKDDIやキリン、日本オラクルといった企業のような施策もこれからどんどん増えていくでしょう。
 
2017年2月に出された経済同友会の「ダイバーシティと働き方に関するアンケート調査結果」では、対象の903社のうち、LGBTに対する施策を実施している企業は39.7%でした。実施している企業では、「相談窓口の設置」、「社内研修・勉強会の実施」 「差別禁止規定の明文化」等が特に効果を発揮した施策として挙げられています。
 
最近は塩崎厚生労働大臣も、差別をなくして働きやすい職場環境が大事だとし、ハラスメントをなくしていくべく努力する旨を国会で述べています。
東洋経済は毎年CSR調査LGBTの取り組みに関するアンケート調査を実施していたり、こういった調査も増えていくでしょう。今後、他の経済団体の動向も注目です。
 

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東京オリンピックに関わる企業だけの問題ではない

 
今回の「調達コード」は、もちろんLGBTだけでなく様々な「持続可能性」に配慮した基準が示されています。また、今回はあくまでも東京オリンピックパラリンピックに関わる企業が対象となるため、関係のない企業は特に調達コードを守る必要がないことになってしまいます。
 
LGBTは日本の人口の約8%、日本の6大名字「佐藤、鈴木、高橋、田中、渡辺、伊藤」ぐらい多いと言われています。この名字の人たちと出会ったことがない人はおそらくいないですよね。つまり、普段見えていないだけで、企業が提供するサービスを受ける人や、その企業で働く人、そこに関わる人の中にLGBTは必ずいます。
 
東京オリンピックの調達コードによって、業界を引っ張る企業が性的指向性自認に関わる差別を禁止し、様々なLGBTに関する施策を実施して他の企業に良い影響を与えていくと良いなと思います。
 
しかし、意識のある人や企業に期待し、待ち続けている間にも、当事者の中には就職活動で傷つけられたり、職場で不当な扱いを受けて苦しんでいる人がいます。
 
日本にはまだ性的指向性自認に関わる差別やハラスメントを禁止する法律がありません。職場や学校、医療など、あらゆる場面でそういった差別・ハラスメントを包括的に禁止する法律が求められます。
 
 

プロフィール

松岡宗嗣(Soshi Matsuoka)

f:id:soshi-matsuoka:20170222180245j:plain

1994年名古屋市生まれ。オープンリーゲイの大学生。NPO法人ReBitスタッフ。LGBT支援者であるALLY(アライ)を増やす日本初のキャンペーン「MEIJI ALLY WEEK」を主催。SmartNews ATLAS Program

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生理って「女性」特有のもの? 友人から返ってきた答えは

ハフィントンポストで、女性が自身のカラダについてオープンに話す「Ladies Be Open」という企画が行われていますが、興味深く考えさせられる記事ばかりです。

生理に関する女性の悩みや、仕事への影響をつづった記事が多いのが特徴です。

 

ところで、この企画は、女性達を意味する英単語「Ladies」が使われています。しかしながら、「生理」は果たして「女性」特有のものなのでしょうか?体が女性として生まれたからといって、好きになる性や心の性が「女性」とも限りません。たとえば自身のことを「男性」だと思っているのに、生理と向き合う人もいるはずです。

 

「生理」を切り口に、体の性について考えてみたいと思い、私の友人の「やすとさん」と「まつりさん」に話を聞いてみました。

 

24歳のやすとさんは、身体的には女性として生まれ、自身のことを男性だと自認しているFtM(Female to Male)と呼ばれる「トランスジェンダー」です。現在は手術によって胸を切除していますが、子宮は摘出していないとのこと。

 

まつりさんは体も心の性も女性で、「パンセクシュアル」というセクシュアリティの24歳。パンセクシュアルとは日本語では全性愛と言ったりしますが、好きになる性に性別を問わないというセクシュアリティです。

 

2人とも体の機能として「生理」を経験していますが、自分のことを女性と認識しているのか男性と認識しているのかで、この身体的現象への捉え方が異なります。そのあたりを重点にインタビューしてみました。

 

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(やすとさん)

 

■いつ生理についての情報を得ましたか?


やすとさんは小学5年生の時、林間学校に行く前の男女別の研修で生理について知ったそうです。

 

「それより前に知ってたのかもしれないけど、覚えていません。初めての生理はその年の冬あたり。急にお腹が痛くなって下痢だと思ってたらパジャマに茶色っぽいのがついていて、『もしかして』と思って気づきました。母親に赤飯炊かれたのですが、弟はその意味がわからないので『七五三なの?』と聞かれた記憶があります(笑)」

 

当時はまだ自分のことを男性と自認していたわけではなく、「生理」という現象と、「妊娠するための機能」という女性の身体的特徴が頭の中でつながっていなかったため、嫌悪感はなかったそうです。

 

一方のまつりさん。小学校3年の時に学校の授業で生理について教わったそうです。

 

「(その後)小学校5年生のあたりになると、クラスで誰が生理がきたかとかが噂になることが多く、みんな隠したがっていました」

 

同じ頃、まつりさんにも、はじめての生理が来ました。生理のことは授業で習っていたうえ、すでにクラスの友達に生理が来ている生徒がいたため、驚きはなかったそう。

 

「ただ、なぜかわからないけど、お父さんには言いたくなかったので、お母さんに『お父さんには言わないで』と伝えた記憶があります」



■最初にやすとさんに聞きます。体は女性として生まれましたが、ご自身のことをいつ「男性」と認識し始めましたか?

 

「初めて自分のことを男性だと思ったのは大学2年生のとき。それまで中学校や高校時代は活発に運動をしていたこともあり、自身のことを『ボーイッシュな女性』だと思っていました。中学から女性と付き合ったこともあり、『レズビアンなのかもしれない』と思った時期もありました」。

 

そんな中、自分が「男性」なのかもしれないと思ったきっかけは、長く続けていた部活を引退した時だそうです。

 

「『女子っぽくしたくない』って思い始めたんです。その当時にレズビアンの先輩と知り合いました。この人は女性としての自身に違和感を持っていませんでした。それがわかったとき『あ、自分は違うんだ』と初めて気づきました。ただ、だからといってすぐ男性になりたいと思ったわけでもないんです」



■やすとさんは、トランスジェンダーの男性として生きていて、生理にまつわることで困ることはありますか?

 

「生理の期間中は1日何回もナプキンを変えるんですが、学生時代ボーイッシュなキャラで通っていたので、なんとなくナプキンを持ち歩けなかったです」。理由は「ポーチを持ってトイレに行くこと=生理なんだ、と思われるのが嫌だったから」

 

現在、周囲からは「男性」と認識されて生活しているやすとさん。女性の体で生まれたことはあまりオープンにしておらず、だからこその困りごとがあるそうです。

 

「精神面では、生理がくることで『女性』としての機能を実感してしまうことに対する嫌悪感があります。あと、見た目からは男性として認識されることがほとんどなので、生理用品や鎮痛剤を買いに行きづらかったり。また、生まれは(身体的には)女性であることをカミングアウトしていないので、突然生理が来てしまったときは、女性の友人や同僚に『生理用品、持っていない?』と聞けないんです」

 

「男性トイレの個室にはナプキンを捨てるところがないことが困ります。パンツもトランクスだとすかすかだからナプキンが落ちてしまったり、かといってボクサーパンツだと男性の身体を想定しているため、パンツの縫い目の部分がフィットしていないから違和感あります」

 

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(まつりさん)

 

■今度は、まつりさんに聞きます。まつりさんは好きになる人の性が「女性」や「男性」であることが関係ありませんが、異性には生理について話しづらいですか?

 

「男女で付き合っているカップルとかは、彼女も彼氏に生理のこと話しづらい人多いんじゃないかなと思う」。体の性が「女性」である人と付き合っている時は、同じ身体的特徴を共有できるため、「精神的に楽」だそうですが、相手が男性だとどうしても話しづらくなってしまうそうです。

 

「この前、男友達と遊んでたときに生理が来てしまって、コンビニ行って生理用品を買ったけど、買ってるところは絶対見られないようにしました」



■企業の生理休暇についてどう思いますか?

 

やすとさんは現在、職場でのカミングアウトを人事の担当者にしかしていません。そのため「生理休暇を申請する時に上司を通さないといけないのかなと思うと、セクシュアリティについて上司が理解のない人だったら制度は使えないのかなと思う」。

 

まつりさんは、つい先日の生理が特に辛かったそうで、生理休暇の必要性を感じたばかりでした。

 

「その時はベストな状態が横になることで、発することができる言葉は、ただ「痛い」だけ。寝落ちするしかどうにかする方法がなかったから、この状態で仕事に行っても自分は使い物にならないなと思うと生理休暇もアリなのかなと思いました」



■社会に求めることは何ですか?

 

最後に2人が「生理」をはじめとする「体」や「性」について社会に求めることを聞いてみました。

 

まつりさんは「ナプキンがポケットティッシュくらいの感覚になれば良いのに」と話します。

 

「からだの構造として生理について学びたいです。女性だけのものと語られがちだけど、家族とかで絶対関わってくるからみんな知っておくべき。学校の先生とか周囲の大人が『恥ずかしいもの』という認識を植え付けてしまっているように感じます。もっとまわりがサラっと話せる感じになれば良いのに」

 

「生理が男性には見せるべきではない女性らしさ、しかも汚いとまでは言わなくても、『隠すべきもの』みたいなネガティブな意味づけがされている気がします」

 

やすとさんは「小学校の頃、男女に別れて生理について学ぶこと自体考え直してみてもいいのかなと思います。男女で分けられるから、”お互い話してはいけないこと”みたいなタブー感が出てしまうような気もしますね」

「海外の病院の問診では男性ですか、女性ですか、ではなく「あなたは子宮を有してますか?」という聞き方をされたりします」とやすとさんが日本との違いを挙げたところ、まつりさんがこんなことを言ってくれました。

 

「もっとフラットにからだのことを話せる社会になると良いなと思います。もっといくと、その身体的特徴を女性だから男性だからではなく、それぞれが持っている多様な特徴で把握できれば良いなと思う」

「うちの地元にLGBTはいない」なんて言わせない。LGBT差別解消を求める「レインボー国会」が開催

3月9日に衆議院議員会館で、性的指向性自認に関する公正と平等を求める院内集会「レインボー国会」が開催されました。

平日の昼間にもかかわらず300人ほどが集まり、議員会館で一番大きい会議室がほとんど埋まっていました。

 

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(国会議事堂前でレインボーフラッグを掲げて写真を撮る"性的指向性自認に関する公正と平等を求める院内集会"実行委員会のメンバーら)

 

オリンピック憲章には2014年から「性的指向による差別禁止」を明記しており、オリンピックの開催国はこれに準ずる必要があります。しかし、日本はLGBTを保護・承認する法律がまだありません。2020年の東京オリンピックパラリンピックまであと約3年。オリンピックのためではなく、今苦しんでいる人や不当な扱いを受けている人が平等な権利を得るために法律が必要ですが、少なくとも2020年を目安に、一歩でも前進していく必要があります。

 

SOGIハラ=性的指向性自認を理由とするハラスメント

 

レインボー国会では「SOGIハラ」という言葉がキーワードとして取り上げられていました。

SOGI(ソジ)とは、性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)の頭文字からとった言葉です。

LGBTと何が違うかというと、そもそもLGBTレズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダーなどの人々のことを指す総称として使われていますが、SOGIは全ての人が持っている「性的指向」や「性自認」のことを指しています。

 

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(SOGIハラについて説明する実行委員会のメンバーら) 

 

異性愛でも、同性愛や両性愛でも、何らかの性的指向を持っていて(そもそも好きになる性を持たない無性愛も含む)、誰もが自分自身のことを男性だったり、女性だったり、両方だったり、どちらでもなかったりと、何かしらの性別を自認しています。

そこで、SOGIという言葉を用いることにより「どんなSOGI=性的指向性自認を持っていても、すべての人が平等であるべきだ」と言うことができます。

例えば、ストレートとも呼ばれるような、自分の心と体の性別が一致していて異性愛者の人は、自分の望む性別のトイレの使用を禁止されることもなければ、自分が好きになる性別をオープンにした途端周りから笑いの対象にされることもありません。しかし、それ以外の性的指向性自認を持っている人は、たったそれだけで笑われたり、不当な扱いを受けたり、差別の対象とされてしまうのです。

 

つまり、「LGBTという特別な人たちが差別を受けないようにしましょう。」ではなく、「誰もが持っているSOGI(=性的指向性自認)にかかわらず、全ての人が平等に扱われるようにしましょう。」という意味でSOGIという言葉が使われるようになりました。

 

長くなってしましたが、SOGIハラとは、SOGI(=性的指向性自認)を理由とするハラスメントのことで、学校でのいじめや職場で不当な扱いを受けることなどを指す言葉として使われています。

 

13名の国会議員からのスピーチ

 

レインボー国会では、国際人権NGO「Human Rights Watch」の土井香苗さんとTOKYO RAINBOW PRIDE共同代表でトランスジェンダー杉山文野さん進行のもと国会議員LGBTの当事者、各界著名人、法学者の方々からお話がありました。

 

BuzzFeedの記事で当事者のスピーチの様子が取り上げられていますので、まずはこちらから読んでみてください。

www.buzzfeed.com

続いて13名の国会議員の方々が会場を訪れ、性的指向性自認に関する法整備についての考えを述べました。発言そのままではありませんが一部抜粋して紹介します。(議員の方々は到着した順番にお話をしていました。)

 

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(レインボー国会に参加した国会議員の方々)

 

馳浩議員(自民党衆議院議員

 

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「みなさんこんにちは、元気ですか?」と軽快な口調で話し始めた馳浩議員。LGBTの課題に取り組むことになったきっかけが2つあるそうで、1つは16年前の性同一性障害特例法の立法のとき。もう1つはオリンピックパラリンピック招致の本部長を務めた際、LGBTの課題が大きな問題であることに気づいた時がきっかけだそうです。

「法律を作るのか、理解を広げるのか、住んでいる自治体や働いている職場、通っている学校で何とかならないか、それぞれの段階での課題が何なのかを考えていきたい。」

 

小宮山泰子議員(民進党衆議院議員

 

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小宮山議員の地元、埼玉県川越市の隣の入間市で、性同一性障害の当事者として市議会議員に立候補している人がいてその方と深く関わりがあるそうです。

「日頃障害者に関する政策にも取り組んでいますが、よく「障害があるのが問題ではなく、障害は社会の側がつくっているんだ」と言っています。こういったことはLGBTにも言えることだと思います。ともに勉強できればと思っています。」

 

西村智奈美議員(民進党衆議院議員

 

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性的指向及び性自認における差別を解消する法案の筆頭提出者である西村議員。「民間や企業は人権の啓発は進んでいるが、この国会で進んでいないことが申し訳ない」と話します。

「ぜひみなさんで良い議論をしていただいて、みなさん自身で国会を動かしていってほしい。世界に恥じない立法をしていきたい。ともに頑張ってまいりましょう。」

 

牧島かれん議員(自民党衆議院議員

 

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アメリカで同時多発テロが起きた際、同性カップルの苦労を目の当たりにしたそう。「日本でそのサポートって十分だったんだろうかと考えるきっかけだった。」と話しました。

「先輩議員にLGBTについての話をすると、「うちの地元にはいないよ」と言われることもありました。絶対にいないことはありません。声をあげにくい情勢であることを承知の上で、私たちも頑張っていきたいです。」 

 

池内さおり議員(共産党衆議院議員

 

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「中のシャツをレインボーにしてきました。」と意気込みを語る池内さおり議員。

「誰一人として同じ人はいないからこそ世界は鮮やかなんです。その中で私も当事者だし、みんなが多様性の当事者です。みんなが自分らしく生きることを保証される、呼吸のしやすい社会にしていきたいと思っています。」

 

初鹿明博議員(民進党衆議院議員

 

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性の問題は自分が普通だと思う人が多いが「そもそも普通とは何だろうか」と話す初鹿議員。

「なんとなくこの国が向かっているのが窮屈な方向な気がしているのは、私だけではないはずだと思います。」「SOGIハラという言葉がありましたが、名前が決まって広まっていくことで、これはどういう意味なんだろう、苦しんでいる当事者がいるんだということを知るきっかけになります。流行語大賞になるくらい、SOGIハラを広めていただきたいと思います。」


逢沢一郎議員(自民党衆議院議員

 

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「いわれなき差別や偏見、社会的な不条理のない社会をつくっていくことは当然です。オリンピックパラリンピックをひとつの目安にしながら。LGBTについて多くの人に正しく理解をしていただき、共感をしていただく必要があると思います。」

 

牧山ひろえ議員(民進党参議院議員

 

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アメリカやヨーロッパに住んでいた時から、クラスメイトや職場の同僚にセクシュアリティをオープンにしている当事者の方が多くいたそう。

「日本に戻ってきて、何で同じ割合のLGBTが周りにいないんだろうと疑問でした。その理由はカミングアウトできない社会だからなんだろうなということにも気がつきました。自分らしく生きていた同僚やクラスメートのことを思うと、同じことが日本でも起きるように頑張っていかなければと思います。」

 

細野豪志議員(民進党衆議院議員

 

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LGBTの問題は議員になった直後から取り組んできましたが、なかなか国会の中で具体的な動きにならなかった。」と話す細野議員。

「個人的には法律を作っていかなければならないと思っています。まずは差別解消法を作っていきたい。2020年が間もなくきます。同性婚も社会的に認めていくことが本来の姿だと思いますが、国会はまだ随分手前にいます。一歩でも二歩でも前進できるようにしていきたい。」

 

石田昌宏議員(自民党参議院議員

 

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もともと看護師だった頃から「人が病んだり、苦しんでいるという声が自分自身の学びにもなった。」と話す石田議員。

「改めてまだ知らなかったことが多くあるんだなと思い、社会だけでなく自分自身のためにも意味があると思っています。自由民主党の中でLGBTに関する特命委員会の委員をつとめていますが、法律だけではく理解や細かい制度の見直しも必要です。生きづらさを取り除くための制度づくりと理解を同時に進めていきたい。」

 

新妻秀規議員(公明党参議院議員

 

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過去にアメリカのシアトルに滞在していた際、パレードを見たことがLGBTについて知ったきっかけだったそう。

「人権課題だと痛感しました。なんとか突破口をつくっていきたいと思っています。」

 

福島みずほ議員(社民党参議院議員

 

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「昨日はWomen’s Marchをやりました、今日はレインボー国会と熱気に感動しています。」と話す福島議員。

「カミングアウトしてもしんどい、しなくてもしんどい、社会を変えるためにはLGBT差別解消法案が必要です。」

 

辻元清美議員(民進党衆議院議員

 

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セクシュアルマイノリティが「マイノリティ」と言われていることに抵抗感がある。なぜならこれは、全ての人が幸せに生きていくための問題だから。」と話す辻元議員。

「アメリカなど、世界ではこれに逆行する動きも出てきていますが、国会ではこの課題に関して仲間も徐々に増えてきています。全ての人の問題として、ともに頑張っていきましょう。」

 

ダイバーシティは企業の活力の源泉

国会議員の方々に続き、各界から著名人の方も会場に足を運んでいました。

 

■著述家、評論家の勝間和代さん
 

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「自分でもびっくりしていますが、私が委員をつとめている内閣府男女共同参画の資料では、性的マイノリティに関する記述が"女性が抱えるその他の障害"のところにたった2行だけ記載されているだけでした。本会議でもこの会話をしたことはないし、女性活躍も男女のカップルで結婚している人を前提としています。ただ、残念ながら私自身レインボー国会やパレードもこれまで目に見えないものでした。はじめて皆さんが課題を抱えていることを知ったのです。世の中には気づいていない人がたくさんいます。さまざまな場面で声をあげてほしい。」
 
経団連ダイバーシティ担当の大山さん
 
ダイバーシティは企業の活力の源泉。いままでは女性活躍が中心でしたが、LGBTのことは欠かせませんしこれからも真剣に検討していきます。すでに約1300社でアンケート調査もやっており、5月をめどにアウトプットしていく予定です。企業の立場からも声を大きくあげていきたいと思っています。」
 
作曲家の三枝成彰さん
 

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「私はオペラを書いていますが、今回はLGBTが主人公になっています。チャイコフスキー、ラベル、プーランクサンサーンスバーンスタインなど、我々の業界にはたくさんの当事者がいます。そういった人たちを除くと半分くらい居なくなってしまうんじゃないかというくらい、我々の業界ではなくしてはならぬ人たちです。差別することは本当におかしいと思います。」

 

差別をなくし理解を進めていくために"SOGIハラスメント"を広めてていきたい

 

最後にLGBT法連合会事務局長の神谷悠一さんが閉会の挨拶を述べました。

「今年の1月から、国家公務員の性的指向性自認に基づくハラスメントを防止対策が実施され、ハラスメントの排除や、研修などが義務化されました。国会では国家公務員担当大臣がSOGIハラ防止をしっかりやっていこうという話もされていました。しかし、民間企業や地方公共団体ではそういったものはまだ義務化されていないため、教育現場でのいじめ、民間企業でのハラスメントは無くなっていない。この防止規定がなければ全国の学校や職場などでSOGIに関する啓発・研修すら実施されません。私たちは差別をなくし理解を進めていくために、SOGIハラスメントを広めていきたいです。」



プロフィール

松岡宗嗣(Soshi Matsuoka)

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1994年名古屋市生まれ。オープンリーゲイの大学生。NPO法人ReBitスタッフ。LGBT支援者であるALLY(アライ)を増やす日本初のキャンペーン「MEIJI ALLY WEEK」を主催。SmartNews ATLAS Program

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